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ルフィアンたち!

Discussion in 'ヒーローたちの物語' started by VideoVillain, Nov 3, 2015.

  1. VideoVillain
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    VideoVillain Undead

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    「気をつけろ、王女!ルフィアンだ!」 ボロボロの黒いマントを着た狡猾そうな輩が3人ほど、茨の迷路の暗闇から出てきた。ブラックフェザーは剣のつかに手をかけ、片ひざをついて深く体を曲げいつでも攻撃できる姿勢になった。


    「よじ登っていってとっ捕まえる手間が省けたことには礼を言うよ。」3人の中で一番大きい男がそう言って、隙っ歯の顔でニヤッと笑った。そして尖ったメイスを王女に向け、「ここからは俺らが引き継ごう。」と言った。


    「それじゃ、身代金はやつらのものになるな。」フィンが言った。


    「そんなバカな!」 ブラックフェザーは叫んだ。「こんなむさくるしい暴漢なんて、まとめてリボンにしてやる。」


    「数では負けてるけどな。」 つぶやいたフィンの声には、微塵の恐れも感じられなかった。


    「俺の相手にはふさわしくない奴らだ。見ろよ。きっと洋服を仕立てたことなんて一度もないんだろうな。」からかうようにブラックフェザーは言った。


    王女は腕を組み、イライラと指を動かしていた。「誰でもいいけど、誘拐するならさっさとしてくれる? 迷路の警備が来ちゃうわ。」


    「おまえんとこの警備なら、来ないぜ。」 二番目に体の大きい男がつばを吐き、自分の肩を指差した。「頭をつかんでお互いにぶつけてやったから、目を回して寝てるよ。おとなしくしないと、お前たちも同じ目にあうぞ。」


    「無作法者め、王族に向かってそのように脅すなら、我が刃にお目見えすることになろう。」 ブラックフェザーが剣を抜くと、 シャキーンと荘厳な音がした。「無礼な田舎者たち、私の剣を見るがいい。ブラックフェザーだ。」


    王女は大げさにため息をついた。「あなた、自分の剣に自分の名前をつけたの? どこまで自己愛が大きいの …」


    「この剣と私はとても似てるんだ。」ブラックフェザーの声は、せっぱつまっていた。


    「知りたくもないわ。」


    「ウダウダと御託を並べやがって、どっちのチキンが王女だかわかんねえな。」盗賊の一番小さい男が皮肉を言ってさえぎった。そして、ベルトからサーベルを抜くと


    「坊ちゃんの御髪を乱すなんてひどいな。」一番大きい男がヤジを飛ばす。


    「自分を切る刃がきれいじゃないと、耐えられないんだろうな、きっと。」 2番目に大きい男はベストから2本のナイフを出した。


    「この馬鹿野郎どもは俺がやる、フィン。」ブラックフェザーが命令するように言った。「全員まとめて相手になるぜ!」


    「オッケー」フィンは、スージーのエサになる蛍を捕まえて楽しんでいた。


    メイスが振り下ろされるよりも速く、ブラックフェザーは敵に向かってまっすぐ突っ込んでいた。気づいたときには、3人それぞれの腕や顔、体には彼の刀から深紅のキスが与えられていた。すばやく身をかがめて相手の攻撃を避けながら、長さが2倍になったのではないかと思うほどの愛剣でブラックフェザーは確実に相手を捕らえる。ならず者たちのサーベルもナイフもメイスも、その攻撃はすべて空を切るだけ。その代わり、自分たちに次々と裂傷が増えていくのだった。危険な小道を飛び回りながら、ブラックフェザーはブロックしたりフェイントをかけたり軽がると身をかわしたり、力強く切りつけたりしながら優雅に戦いを続けた。「お前たちの攻撃はまるでカメのスピードだな!剣術を教えた師匠の名を教えてくれ。お前たちの早すぎる死は、師匠のせいということにしておいてやろう!墓にはバラの木を植えてやるさ!」


    しかし、ブラックフェザーが大きい二人を暗闇の行き止まりに追いつめたそのとき、追跡を逃れた一番小さい男が王女を奪って逃げた。


    「あんたの身代金が取られちゃったぞ。」フィンが叫んだ。


    ブラックフェザーは急いで誘拐犯を追ったが、迷宮のような小道の闇にまぎれて見失ってしまった。そして、戻ったときには残りの二人も逃げ去った後だった。


    「フィン、助けてくれ!」 ブラックフェザーは叫んだ。


    「馬鹿野郎どもはあんたに任せるんだと思ってたよ。」


    「我々が正当に手に入れたものを、あの不届き者にやすやすと盗まれるわけにはいかない!」


    「それはそうだな。」 フィンはチェーンを引いてアンカーを引き上げると、暗闇の中へ放り投げた。そして、手繰り寄せられたアンカーのフックには、トゲトゲの絡まった草にまぎれて、茨でボロボロになった3人の盗賊たちのジャケット、ベルト、そして腿がガッツリと刺さっていた。盗賊の肩から転げ落ちたマレン王女は、ブラックフェザーの腕に抱かれた。茨に引っかかれた小さな傷で、蒼白になった頬に一筋の赤い線ができていた。


    「でかしたぞ、フィン!」 ブラックフェザーは歓声を上げた。


    「あなたたちって、本当にバカね。」王女はか細い声で言った。「ハーディーオレンジの棘は...王女に...毒だって...知らないの?」


    そう言って目を閉じると、王女はブラックフェザーの腕の中で意識を失った。


    王家の警備が慌しく頭上のバルコニーに駆け寄ってきた。「こっちに逃げたぞ!」 一人が叫んだ。


    ブラックフェザーはうろたえてクルクルと廻り始めた。「恐れることはない!覚えているぞ。左、左、右...いや、戻るときは逆に曲がるのか...」


    「迷っている暇はないだろう。」フィンは言い、指ほどの長さもある棘と半分熟した果実を踏み潰しながら、ハーディーオレンジの迷路の壁をドシドシと突き進んでいった。
    Last edited by a moderator: Nov 3, 2015

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